この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第54章 和顔愛語(わがんあいご)

呆れて物が言えない。
願いを叶えてやろうというのだ、それぐらい我慢してほしい。
「もう、どうしろっていうのよ」
ため息混じりに言うと、ケロッと泣き止んで、貧乏神が私の顔を見た。
『お前さんならいい』
はい?
私?
『そうじゃ。お前さんが符を持って我が力を抑えるなら、儂ゃ頑張れる』
そんなこと言ったって。
この符で貧乏神のパワーを抑え続けるにはものすごい量の呪力が必要だと瀬良は言っていた。そんな力、私にあるわけがない。
「ちょ、そんなの無理だよ。ダリで我慢してよ」
『嫌じゃ、嫌じゃ、絶対嫌じゃああ!!』
とうとう貧乏神はひっくり返って手足をジタバタさせ始めた。全く取り付く島がない。
いったいどうしたら・・・
私は呆れ返ってダリの方に目をやった。ダリもちょっと思案をするような素振りを見せる。
「まあ・・・主に妖力を貸すことは・・・出来ぬでもない」
その方法は・・・。
それを聞いて、私の顔は火を吹きそうなほど真っ赤になった。
願いを叶えてやろうというのだ、それぐらい我慢してほしい。
「もう、どうしろっていうのよ」
ため息混じりに言うと、ケロッと泣き止んで、貧乏神が私の顔を見た。
『お前さんならいい』
はい?
私?
『そうじゃ。お前さんが符を持って我が力を抑えるなら、儂ゃ頑張れる』
そんなこと言ったって。
この符で貧乏神のパワーを抑え続けるにはものすごい量の呪力が必要だと瀬良は言っていた。そんな力、私にあるわけがない。
「ちょ、そんなの無理だよ。ダリで我慢してよ」
『嫌じゃ、嫌じゃ、絶対嫌じゃああ!!』
とうとう貧乏神はひっくり返って手足をジタバタさせ始めた。全く取り付く島がない。
いったいどうしたら・・・
私は呆れ返ってダリの方に目をやった。ダリもちょっと思案をするような素振りを見せる。
「まあ・・・主に妖力を貸すことは・・・出来ぬでもない」
その方法は・・・。
それを聞いて、私の顔は火を吹きそうなほど真っ赤になった。

