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第54章 和顔愛語（わがんあいご）

きゅううんと胸が締め付けられる。照れ隠しに目を背ける彼の顔ごと、本当に、本当に大好きだ。
「私はダリがいないとダメ。好き、大好き。本当に・・・言葉に出来ないくらい。好き」
普段言えない、言えないほどの深い愛。

彼は言葉で答える代わりに、トン・・・と、また深奥を突く。甘い痺れが身体を駆ける。
「綾音よ・・・あまり、我が心を動かすな・・・」
少しだけダリが顔を赤らめたように思えた。ダリのモノが身体の中でピクリと動く。その動きがまるで彼の感情を表しているようで、それが私にダイレクトに伝わってきているようで、・・・それはなんだか、素敵なことだった。

更に強く掻き抱いて、おっぱいをぎゅうっと押し付ける。そうすると身体の中に彼をより深く迎え入れていけるような気がした。

だんだん、自分が高まってくるのがわかる。

激しく突かれるのもいいけど、こうしてゆっくりじっくり互いのあったかさを感じるのも、どんどん気持ちよくなっていくものだと知った。まるで彼のモノをしっかりと確認するかのように、私の膣がキュウキュウとそれを締め付けているのが分かる。子宮が降りてきて、彼の放出する精を受け入れる準備をしてしまっていることも・・・。

「お願い・・・来て・・・来て・・・」

ダリが私の背中をそっと撫でてくれる。それだけでゾワリとした心地よさを感じる。少しずつ、ピストン運動が始まると膣内のいいところがこすれる。今まで高まっていたぶん、ものすごい快感が私に押し寄せ、包みこんでいく。決して強くない、激しくない刺激だが、足が、太ももが、勝手に震え始めてしまう。

「んあ・・・♡・・・く・・んふ・・・いい・・・いいよぉ・・・か・・・んじる♡」

目を閉じて、快感に、彼の身体との触れ合いにだけ集中する。ダリの吐息、腕の感触、胸の温かさ、その奥の鼓動。

「愛おしい・・・」
そして、柔らかな声。

キスが唇に降ってくる。
「ああ・・・ん・・・あっ♡」

イッた・・・今、イッちゃったよ・・・。
そしてイッて、なお、ゆっくりじっくり中をかき回され、私は更に高みに上り詰めていく。

ああ・・・・気持・・・ちいい・・・。

激しい連続絶頂じゃない。長い長い一回のオーガズム。一回イッて、ここが高みだと思ったら、もっともっと上があった・・・みたいな感じだった。