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天狐あやかし秘譚
第59章 合縁奇縁(あいえんきえん)

「お願いなのです・・・」
ふっと、息を吹きかけると、2〜3回、軽く羽ばたいた夜魂蝶が私の手のひらから飛び立ち、ひらひらと舞い上がっていった。それは薄い光の水脈を残し、宙空に消えていった。
それを見送ったところで、周囲に嫌な気配を感じた。
チラと見回すと、右手後方に一体、左手にもう一体、そして、右手前方に一体、黒い影のような『辻神』たちが湧いていた。
「私と追いかけっこしたいということでしょうか?敵さんの異界の中、捕まったら強姦必至のリアル鬼ごっこ・・・ってことですね」
力も抑えられている以上、逃げの一手・・・なのです。
これはスリルありますねぇ。
ペロリ、と、私は唇を舐める。
頼みますよ・・・マイ・ヒーロー・・・
助けてくれますよね・・・。
祈りながら、私は、ダッとその場から駆け出した。
ふっと、息を吹きかけると、2〜3回、軽く羽ばたいた夜魂蝶が私の手のひらから飛び立ち、ひらひらと舞い上がっていった。それは薄い光の水脈を残し、宙空に消えていった。
それを見送ったところで、周囲に嫌な気配を感じた。
チラと見回すと、右手後方に一体、左手にもう一体、そして、右手前方に一体、黒い影のような『辻神』たちが湧いていた。
「私と追いかけっこしたいということでしょうか?敵さんの異界の中、捕まったら強姦必至のリアル鬼ごっこ・・・ってことですね」
力も抑えられている以上、逃げの一手・・・なのです。
これはスリルありますねぇ。
ペロリ、と、私は唇を舐める。
頼みますよ・・・マイ・ヒーロー・・・
助けてくれますよね・・・。
祈りながら、私は、ダッとその場から駆け出した。

