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天狐あやかし秘譚
第71章 其疾如風(きしつじょふう)
なにか、ざわざわと声が聞こえてくる。糸が、つながってきているのかもしれない。でも、その声は、まるではっきりしない。

もっと・・・もっとだ。

心の中、彼女のことを強く思い描く。

女怪退治の時のあなた、かっこよかったですよ
年末、パーティしましたよね?
貧乏神のエピソード、なんであんなに恥ずかしそうに語ったんですか?
清香ちゃん、芝三郎、瀬良さんも土御門さんも、私も・・・
それに何より、あの天狐が、あなたを待っているのです!

届け・・・届け・・・届け!!
縁の糸よ、私達の声よ・・・届け、届け!!
綾音まで!

声が、だんだんはっきりしてくる。
もっと、もっと・・・もっとだ・・・

土門は呪力を集中させる。
もっと、もっと・・・

じじじ・・・じじ・・・
運命の織物が、縁の糸を通じて応えを返そうとしている。

もう少し・・・。
まるでラジオのチューニングが合うかのように、ノイズの中から一筋の声が響くように・・・
耳を澄ませて、目を凝らして、
全身を研ぎ澄まして・・・。

あと・・・少し・・・
届けぇ!

じじじ・・・じじ・・じ・・じ
焦点が・・・合った!?

『は・・来・・・・てよ!
 だ・・・ダリ・・・!!!』

声が・・・聞こえた!

つながった糸から必死に情報を得る。
どこにいる?何をしている?どういう状態?

ペロリ、と唇を舐める。
やっと、わかりましたよ・・・。

か細い縁の糸からの情報をかき集める。そしてわかったのは・・・。

島根県松江市・・・ですね!

こうして、ついに土門は、綾音の居場所の特定に成功した。
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