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第20章 ホントの気持ちのち・・・天女の失踪

☆☆☆
執念に火が点いてしまった愛里沙の怒涛の指示が飛ぶ。

「秋良！あんた風見先生の個人情報集めてらっしゃい！どこに逃げたか手がかりを探す！」
「小太郎先生は、車！風見先生の家に行くわよ！！！！」

「はひ！」
「はい！」

なぜか、ビシッと気をつけをして言うことを聞いてしまう僕達。
いいのかな・・・これで・・・？？？

とにかく、僕は職員室に走る。走りながら、どうしたものかと考えた。個人情報・・・無理じゃね？でも手ぶらで帰ったら愛里沙に何をされるか分かったもんじゃない。

えーと・・・えーと・・・
とりあえず、恐る恐る職員室の扉を開く。

「あの・・・すいません・・・。」
一番扉の近くにいた図工の大木先生が反応してくれる。
「あら？紫藤くん・・・どうしたの？ホームルームは？」
「ええっと・・・武内先生に頼まれまして・・・おやめになる風見先生にお手紙を書こうということにクラスでなって・・・それで、住所とか、色々わからないかなあと」

あああ・・・大嘘を僕はまた・・・。
しかし、この大嘘を真に受けて、大木先生は他の先生に聞いてくれた。

「ええと・・・確か、住所は・・・。あ、これに書いてあるわね。これでいいかしら？」
ぴらっと先生の個人記録表を見せてくれた。
住所はいい・・・それ以外の個人情報は・・・。

本籍・・・ええと、緊急連絡先住所・・・島根県出雲市？
先生、島根の出身なのか？

それから、電話番号・・・これは０３だから、東京の番号、多分自宅だろう。

他には・・・特にないか・・・。

僕は、とりあえず紙に自宅の住所を書き取り、個人記録表を大木先生に返した。

「ありがとうございます」

これ以上の個人情報とか・・・無理だああ！