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先生♡ロリコンになってください♪
第9章 乱れ麻糸のち・・・ひとり遊び
☆☆☆
いつも、いつだって、私の周りでは泣くのは秋良の役だった。秋良が困って泣きそうになっているのを私が助けていたんだ。

そうだ、昔、こんな風に秋良が転んで泣きわめいていたことがあった。
あの時は、小学校に入ったばっかりで、まだ通学路に慣れていなかった。登校班のお兄さん、お姉さんと一緒に学校まで行っていた。

私は皆でお行儀よく歩くのがつまらなくなって、秋良を引っ張って、こっそりと登校班から抜け出したんだった。

「だ・・・ダメだよ、愛里沙!ちゃんとついてかなきゃ」
気弱な秋良は言ったけど、私はグイグイと秋良の手を引っ張って列から外れて横道に入っていった。

気分はちょっとした探検だった。知らない道を通って、学校にたどり着いたら、それはワクワクするだろうと思ったのだ。

「大丈夫!早く、早く!」
どんどん手を引く。感覚的に学校の方向は分かるから迷うはずはない。知らない道、知らない家、知らないお店、次々大発見があり、私はとっても楽しかった。

「もう・・・戻ろうよぉ・・・愛里沙」
情けない声出すんじゃないよ!男だろ!?
ぐいっと腕を引っ張った。が、その拍子に「あっ!」と言って、秋良がまともに顔から転んだ。

うわ!痛そう・・・、と思った。最初、秋良は無言だった。
大丈夫なのかな?と思って、見ていたら、じわっと目から涙が溢れた。よく見るとおでこを擦りむいているみたい。血が出ていた。

頭から血を出していることに私のほうがびっくりしてしまう。
そして、その血がたらっと秋良の鼻先まで垂れてきて、秋良自身もそれに気づいた。

「う・うううう・・・・うわあああんん!」

秋良が大声で泣き始めた。

「ちょ・・・ちょっと秋良!」
私は慌てて腕を引っ張って起こそうとする。身体を起こせば元通りになるんじゃないかと幼心に思ったからだ。しかし、それは逆効果だった。私が無理に腕を引っ張ったので余計痛かったのか、更に大きな声で秋良は泣き始めた。

ど・・・どうしよう・・・。
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