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School Girl
第7章 母・恭子
「……ね……眠…い………」
遠巻きに過ぎ去る人々の視線を浴びながら、ヨタヨタと足取りも重く歩く啓太。
夜を徹して街中を彷徨った挙げ句、幼馴染みの真希を甚振っていた紗耶の姿を見付けられずにいた。
…結局……何…してんだ…俺………
自らのツキを信じて闇雲に走り回ったところで、殆ど情報がなければやはり簡単に見つかる訳が無かった。
自らの無鉄砲さに嫌気を覚えながらも、その視線は自然と周囲に向いていた。
気落ちしそうになると、真希の痛ましい姿が脳に蘇る。
四つ離れた、妹の様な幼馴染み。
小さい頃には真面目な真希に勉強を教え、ちょこちょこと勝手に後を着いて来ては一緒に遊んでいた小柄な幼馴染み。
そんな真希も徐々に成長していけば、いつの間にか女らしい体形へと変化していった。
啓太が高校へと進学したと同時に時間は合わなくなり、自然と二人の距離は開いていた。
…久々の再会だと思ったら……
思わず立ち止まり、俯き気味に顔を伏せて下唇を噛み締める啓太。
一頻り思いを駆け巡らせ、再び顔を上げる。
不意に視線の先に飛び込んだ光景に、両手をギュッと握り締めた。