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School Girl
第7章 母・恭子
思わず見開いた啓太の視線には、古びたゲームセンター。
通りに面した大開口に因って、その中まで見通せた。
昼前から入り浸り、椅子に座って携帯を弄っている女の姿を見据えると、啓太の足はゆっくりと進みだした。
…こんな所に居たのかよ……
昨日とは服装が違っている事から、帰宅していたのは間違いなかった。
夜通し捜し回っていても見付からないのも当然だった事に脱力感を覚える。
…とにかく…データ…消させねぇと………
自らの徒労より怒りが上回る。
徐々に女の姿が大きくなれば、その体躯から紗耶だと分かる。
真希とは正反対に女子としては大柄で、けばけばしく感じる雰囲気。
見間違いが無い事に確信した啓太は、ゆっくりとゲームセンターへと近寄っていった。
「……だから………なんだってえ………」
「……で………いいのか?」
ゲームの騒音に混じって、紗耶の声が届く。
その声に対して別の声が聞こえた事に、啓太の足が不意に止まった。