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School Girl
第11章 とある朝
レースをあしらった薄く白いカーテン越しに、柔らかい陽射しが部屋に明るさを呼び戻す。
「朝だよぉ。起きなさぁい」
「…う……うぅ…ん………」
微かに届いた声に、ベッドの上に作られていた小山から呻き声が洩れる。
モゾモゾと動きを見せるものの、一向にそれ以上の動きを見せない小山。
「早く起きないと遅刻よぉ」
再び急かすような声が届く。
遅刻と言いながらも、あまり切迫感の感じられない声。
「う……むぅ………」
それでも、遅刻という単語が効いたのか、陽射しに因って部屋が明るくなったせいなのか、小山を作っている人物の声は徐々にはっきりとしていく。
「…うぅ……分かっ…たぁ………」
漸く布団から頭が覗けば、未だに寝惚けたアニメ声で辛うじて返された言葉。
その声の主は頭が覚醒し始めたと同時に布団を剥ぎ取り、その身をゆっくりと起こしたのだった。