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School Girl
第11章 とある朝
「転校してきてから、殆ど毎日遅刻ギリギリとか……
ある意味、感心しちゃうね」
「う………」
その言葉に女の娘は言葉を詰まらせる。
この学校に通い始めてから、確かにギリギリの毎日。
当たっているだけに、何も言い返せない。
…てか……
……何で………
吐き出された言葉を改めて頭の中で繰り返すと、女の娘は小首を傾げた。
「……ぁ。………のかっ」
思考の渦に巻き込まれ、点呼の言葉も耳に入ってこない。
「ちょ、ちょっとっ。呼ばれてるよっ」
慌てて背後の女の娘が肩を揺すると、ハッと我に返る。
「霧島ぁ。居ないのかぁっ」
「はいはいはいっ。居る居る居ますぅぅぅっ」
ニヤニヤと笑みを浮かべる教師に、腕を上げて軽く腰を浮かせる女の娘。
居ると分かっているにも拘わらず、意地の悪い教師の言葉にぷくぅと頬を膨らませたのだった。
「霧島 真希ぃ。ちゃんと話を聞いてろよぉ」
教師はそんな真希の態度など意にも介さず、点呼を続けていった。