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School Girl
第11章 とある朝
「今日もギリギリだったなぁ」
「相変わらず運は良いみたいだよねぇ」
「…結構…際疾かったのに………」
口々に言葉が吐き出される中、女の娘は恥ずかしさに顔を臥せて自席へと向かう。
「ほらほら、静かにぃっ。出席取りますよ」
いつの間にやら教室に来ていた教師。
慌てて口を閉じるクラスメートと、自席に着いた女の娘。
椅子の冷たさを尻に感じて軽く身震いしながらも、間に合った事に漸く安堵したのだった。
「ホント…遅刻だけはしないよねぇ」
机に臥せたくなる衝動を堪えて座っている女の娘に、背後から微かな声が掛かる。
「う…うるさいなぁ……」
後ろの席に座る女の娘がニヤニヤと笑みを浮かべているのが安易に想像出来る。
点呼中だけに、小さい声で言葉を返す女の娘の唇は尖りを見せていた。
「でも…まさかねぇ………」
点呼中であり、更には不満げな雰囲気を漂わせているにも拘わらず、背後からの声は続いたのだった。