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第4章 裏切り

　
「ほらほら。気をつけないと大事なトコが丸見えだよ」

　真希は蹴られた衝撃で脚を開いた恰好になり、スカートは捲くれ上がっていた。

　スカートを直したくても、蹴られた腹が痛くて呻くだけで動けない。

「隠さなくていいの？
　アンタのイヤらしいトコ撮っちゃうよ？」

　そう言った紗耶の手には携帯が握られていた。

　大柄で体格のいい紗耶に思い切り蹴られた衝撃は、正反対に小柄な真希を動けなくさせるには先程の蹴りだけで充分だった。

「や…止めて…よ……
　友達じゃ…なかった…の…？」

　蹴られた腹を抑えながら、スカートを直そうと腕を伸ばす。

「男を取られてから、アンタを友達なんて思った事はないよっ」

　紗耶はスカートへ伸ばしていた真希の腕を掴んで、睨みを利かせて言った。