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School Girl
第5章 母娘【オヤコ】
「真希ちゃん……大丈夫ぅ?」
綺麗な顔立ちを心配そうに柳眉を寄せて歪ませる恭子。
「大丈夫だから、心配しないでっ」
そんな母親に、気丈に笑顔を見せる真希。
「でもでもっ、啓ちゃんにおんぶされてたからぁっ」
「だ、だから、もう大丈夫だってぇ」
啓太に背負われて帰宅した真希の姿を思い出し、途端に涙目になる恭子。
…これじゃあ…迂闊にどっか痛いなんて…言えないよ………
過剰とも言える反応を見せる恭子を前に、真希は表情を引き攣らせる。
四つ年上の幼馴染みの啓太に背負われて気を失っていた真希を目にした瞬間、取り乱した恭子。
泣き喚きながら警察やら消防に電話を掛けそうになり、啓太が慌てて制止したものだった。
そんな騒ぎの中で意識を取り戻した真希は、リビングのソファーに恭子と向き合って座っていた。