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【お題小説】浴衣姿のパートさん(13ページ完結)
第1章 【夏風邪】
アパートの裏の神社が騒がしい
境内で町内会の夏祭りが催されているようです
春から今の職場に着任して、こちらの土地の夏は初めてなので、まさかこんな近所で夏祭りが行われてるなんて思いもよらなかった
クーラーは電気代がかかるので網戸にして窓を開放してあるんだけど、そのぶんお祭りの喧騒が間近に聞こえてきます
家族連れの楽しそうな会話、
学生さんたちの賑やかなこと、
そしてカップルの痴話喧嘩など、人間観察するにはここのアパートは絶好のポジションのようです
会場の音楽やスピーカーから流れるアナウンス、しばらくして盆踊りも始まったようです
本当ならせっかくこの土地にやってきたので雰囲気だけでも味わいたいところなんですが、運が悪いことにここ数日、夏風邪をひいてしまい仕事も休ませてもらってる状況でした
万が一お祭りで職場のスタッフさんたちに遭遇してしまったら「仮病で休んでたのッッッ!?」と疑われそう
もうある程度熱もひいて身体のダルさも取れてきているので、出歩くぐらいは出来そうなんですが余計な疑惑をかけられるのも迷惑なので大人しくアパートの中に閉じこもることにしました