この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第8章 オークションの舞台裏

心結は思い出していた。
智樹が自分を逃がす為に、黒服とやりあっていた光景。
「いつか一緒に幸せになろうなっ!!」と言って笑っていた智樹の表情。
そして会場に戻ってきた時に、黒服が智樹を担いで歩いている姿。
全てがまだ脳裏に焼き付いている。
そんな智樹の姿が、心結の心を締めつけていた。
すると誠社長が嬉しそうに言った。
「涼……を呼んでくれないか?姫」
「ええ~?呼んでどうするの~?」
姫は明るい声で答えるが、誠社長の意図に気付いて、頬を膨らませる。
「前に辞めた子の時も、私の担当使ったじゃーんっ!!涼だけは特別なんだからやだ~」
だいたいこの手の女は、その時の彼氏や担当(指名しているホスト)を、今回は特別だと思っているものだ。
すると誠社長が、帯がされた1万円札を束のまま手渡した。
「これで二人で美味いものでも、食いに行けばどうだ?」
頬を膨らませていた姫は、一瞬で笑顔に戻ってスマホを耳にする。
「もしも~し?涼?急だけど、こっちに入ってきて?」
姫の電話が終わり、心結はその場で無力感に苛まれたまま、どうしていいのかわからなくなった。
智樹が自分を逃がす為に、黒服とやりあっていた光景。
「いつか一緒に幸せになろうなっ!!」と言って笑っていた智樹の表情。
そして会場に戻ってきた時に、黒服が智樹を担いで歩いている姿。
全てがまだ脳裏に焼き付いている。
そんな智樹の姿が、心結の心を締めつけていた。
すると誠社長が嬉しそうに言った。
「涼……を呼んでくれないか?姫」
「ええ~?呼んでどうするの~?」
姫は明るい声で答えるが、誠社長の意図に気付いて、頬を膨らませる。
「前に辞めた子の時も、私の担当使ったじゃーんっ!!涼だけは特別なんだからやだ~」
だいたいこの手の女は、その時の彼氏や担当(指名しているホスト)を、今回は特別だと思っているものだ。
すると誠社長が、帯がされた1万円札を束のまま手渡した。
「これで二人で美味いものでも、食いに行けばどうだ?」
頬を膨らませていた姫は、一瞬で笑顔に戻ってスマホを耳にする。
「もしも~し?涼?急だけど、こっちに入ってきて?」
姫の電話が終わり、心結はその場で無力感に苛まれたまま、どうしていいのかわからなくなった。

