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第14章 心結のデート。ー玲音ー

パソコンの映像が終わると、智樹が不思議そうな顔で、ミサに尋ねた。

「なんで心結はお尻を叩かれた後、言いなりになったんだ？嫌なら逃げればよくないか？」

ミサは無知な智樹に呆れて、ため息混じりに説明していく。

「本当に何も知らないのね……あれは洗脳の一種なのよ？ＤＶってわかるかしら？」

「あぁ……あの彼女や奥さんに暴力を振るったり、暴れたりするってやつだろ？」

「そうよ。あれって早い段階で全員逃げ出せば、世の中からＤＶ被害者は、いなくなるわ。
ただ暴力の後に、意味のわからない優しさが加わることで、心の弱い人間は支配されていくのよ。

ある意味、洗脳の一種ね……。
暴力を振るうのは、私に甘えてるだけ。本当は優しい人なんだ。ってね？

男は甘やかされた末に、逃げる女の子をストーカーのように追い回すから怖いのよねぇ……。

はぁ……貴方は頼りないし、ココちゃんは優しすぎて、バカ丸出し……
話してるだけでイライラするわ……」

智樹は全く知らない人間のメカニズムを教わり、わかった気持ちになっていた。