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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第14章 心結のデート。ー玲音ー
寂しげな表情の心結はチラッと智樹の方を見たが、彼は接客中でこちらに気づく様子もない。

心結は意を決し、立ち上がると玲音の元へ向かい、二人で店を出ていった。

人通りがほとんどない路地裏に着くと、心結はポケットからメモ帳ほどのサイズのチラシを取り出す。

そこには「高収入」「日給5万円以上」「未経験大歓迎」の文字が並んでいた。

「スタッフの人から貰ったんですけど……1日だけここで働いて、玲音様とVIPルームデートがしたいです……」

泣きそうな声で話す心結に、玲音は心配そうに問いかけた。

「無理しなくていいんだよ?」

「ううん、違うんです……実は、好きな人がいるんですけど……
その人、私に全然興味がないみたいで……玲音様に少しでも癒してもらいたくて……」

玲音は少し考え込むようにしてから、軽く首をかしげて聞いた。

「そうか。高額バイトって、何するか分かってるの?」

心結は小さく頷く。

「……詳しくは知らないですけど、ネットで調べました……エッチな事をするお店って……」

体を小さく震わせながら答える心結の肩に、玲音が優しく手を置いた。

「そんなに怖がるくらいなら、やめといたら?」

「もう決めたんです……玲音様に『俺のために稼いで来い』って背中を押してほしくて……」

玲音は、心結の切実な願いを感じ取ったが、彼自身はVIPルームデートに必要な100ポイントの10万に特別な興味はなく、断るつもりだったようだ。

「じゃあ月末にVIPルーム予約しとくから、働くのはその後になるかも知れないけど大丈夫?」

「はい。玲音様とのデート楽しみにしてます……」

「俺の為に頑張ってっ」

「わかりました。」

心結は少しだけ笑みが溢れて答えた。

自ら働く意思を伝えた事を、智樹に知らせる映像だった。

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