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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第21章 スイートルームでの出来事~龍一~
まだ汚れを知らない秘部をマジマジと見つめる龍一の視線を感じ、心結は羞恥と恐怖に怯えていた。


その感覚に耐えきれず、力の入らない手で、龍一の視界から逃れようと、秘部を隠そうとした。

こんなこと……

やっぱり……できない……

やっぱり無理です。なんて、今さら通じない事くらいわかっている。

龍一に足を押さえつけられた状態で、ほぼ裸に近い格好では、逃げ出すのも無理だとわかっている。

私はこんなことを望んでない……

芸能界なんて……

私にはやっぱり無理なんだ……

その瞬間、智樹の顔が思い浮かんだ。

初恋の幼馴染みだった記憶の中の二人の関係。

記憶の中の智樹の温かさは、空想や夢ではない。そう思えてならなかった。

「智樹くん……」

もう一度、智樹に会って、自分の記憶の事を話したい。

そう思った時に、聞き覚えのない女性の声が脳内に響いてきた。

「心結ちゃん。逃げなさい」

えっ……お姉ちゃん……?

懐かしい声にも感じたが、姉がいたという記憶はない。

意識が朦朧とするなかで、次々と見せられる幻想に、ただ戸惑うばかりの心結。

しかし、またその女性の声が聞こえた。

「絶対に諦めないで……智樹くんはまだ貴女を守るって約束を忘れたりしていないから……」

その言葉が心結を突き動かした。

これ以上は嫌だ……

逃げなきゃ……

その時、ふと龍一の体が離れた。

テーブルにあった料理の何かを取ろうとしているのが見える。

今しかない……

ソファから転がり落ちた心結は、四つん這いになって扉に向かおうとした。

しかし、力なくフラつき、簡単には進むことができない。

上手く逃げられない……

体が思い通りに動かない……

彼女は呻きながら、少しずつでも部屋を出るために力を振り絞った。

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