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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第4章 初めてのタイムリープ
智樹は部屋でスマホのゲームをしながら、心結の帰りを待っていた。

しかし、どこか落ち着かない。
心のどこかで何かが引っかかっていた。

「遅いな……まだかな?11時くらいには駅に着くはずだろ?電車が遅れてるのか、それとも、久しぶりに塾の友達と盛り上がって、帰りにくくなってるとか?」

そんなことを自分に言い聞かせながら、ふと時計を見ると、時刻は11時30分を過ぎていた。

その時、隣の家から心結の母親が慌ただしく訪ねてきた。

「うちの心結、智樹くんと夏祭りに行ったんだけど、もう智樹くんは帰ってる?」

心結がまだ帰っていない事に、親たちの間でちょっとした騒ぎになっていた。

智樹の胸に不安が募る。

「……あっ!!」

次の瞬間、智樹は自転車に飛び乗り、全力で駅に向かった。

向かう先は夏祭りの会場である神社だ。

神社に向かう電車に揺られながら、智樹の心の中でその名前が繰り返される。

涼だ……

涼だ……

涼だ……

「くそっ!! 俺はなんてバカなんだ!! なんで、気付かなかったんだ!?」

智樹はブツブツと言いながら、不安はどんどん増していく。

塾の友達と行くなら、夏祭りも終わりに近い、夜9時に待ち合わせなんてしない……

ココは涼さんに優しくしてもらってるから、断りにくい。と言っていた……

きっと涼の入れ知恵だ……

彼とデートした後に少しだけ俺にも時間がほしい。とでも言ったのだろう……

神社に向かう電車の中で、智樹は何度も心結に電話をかけた。

しかし繋がらない。

返事もないまま、電車は最寄りの駅に到着し、智樹は電車から飛び出すように走り出した。

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