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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第5章 同級生の不良ー優斗ー
モニターの映像は、夏祭りの帰り、心結が切符売り場で智樹を見送った後のシーンだった。

心結は少し罪悪感もあったが、そんな思いを隠して、露天が立ち並ぶ参道を歩いていく。

涼が待っていたのは、露店が並ぶ一角。彼は軽く手を振りながら心結に近づいてきた。

「遅くなってごめんなさい。待たせました?」

「全然待ってないよ。それよりどうだった?塾の友達と一緒に夏祭りに行くって言ったら、上手く誤魔化せた?」

「はい……でもちょっと悪い気がして……」

申し訳なさそうな表情を浮かべている心結に、涼は明るい笑顔で、肩をぽんっと叩いた。

「言わなきゃバレないよ?別に先輩と後輩で、何かあるわけじゃないからさ」

涼の笑顔に、心結も少し緊張が和らぐ。

「そうですねっ」

二人は、射的やヨーヨー釣りなどの露店を回り、何気ない会話を交わしていた。

涼が射的で狙いを定め、見事に景品を当てると、心結にそれを手渡してくる。

可愛らしい犬のキャラクターのぬいぐるみだった。

「はい。これお土産にどうぞ」

「ありがとうっ!!涼さんってほんとに上手だね?」

「まぁ慣れてるからね」

その余裕たっぷりの笑みに、ぬいぐるみを抱き締めている心結は、少しドキッとしてしまう。

それと同時に、少し胸が痛んでいた。

智樹くんに悪いな……
嘘をつくなんて……

そう思いながらも、涼の穏やかな雰囲気と、女の子を楽しませるリードに、少しずつ引き込まれていく。
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