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第6章 2度目のタイムリープ

智樹は恐る恐る尋ねた。

「死よりも……辛い未来……？」

「そうよ。タイムリープするたびに、どんどん悪い方向に行くって言ったでしょ？
きっと死よりも辛い何かが、ココちゃんの未来を待ち受ける事になる」

智樹の心臓が一瞬止まったように感じた。

頭の中で、死よりも辛い地獄の環境に置かれる心結を、想像するだけで、気が遠くなっていく。

「それでも、タイムリープするのかしら？」

ミサが挑発するように尋ねると、智樹は拳を握りしめた。

もう二度と彼女を傷つけたくない。

心結には生きて幸せになってもらいたい。
願わくば、自分の手で幸せにしたい。

死よりも辛い未来なんて、絶対に味わわせない。


「……俺は絶対にココを助ける。何があっても、次こそは必ずっ!!」

智樹は決意を固めた目でミサを見据える。

ミサは一瞬、驚いたような表情を見せたが、すぐに微笑みを浮かべた。

「ふふっ、その覚悟があれば、次はうまくいくかもしれないわね……。でも覚えておいて。ミスは何度も許されない……」

智樹は無言でうなずき、決意を胸にタイムリープの準備を始めた。

「では、今度こそ失敗しないように…いってらっしゃい」

「あぁ。行ってきます」

心結を救うために、今度こそ全てを賭けると、覚悟を決めて。