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第6章 2度目のタイムリープ

「そんな……嘘だろ？ココがそんなことを……」

「信じたくない気持ちはわかるよ。
特に心結ちゃんみたいに急激に人気が出ると、事務所だって彼女を高く売りたいの。
地下アイドルのバブルなんて一瞬だから、さっさとお金に変えたいのよね……」

智樹は頭が混乱し、何を言えばいいかわからなかった。

地下アイドルの光と影……
金を生み出す仕組み……

そんな話は都市伝説レベルの噂で聞いたことはあっても、実際に心結にそんな危険が及んでいるとは想像もしていなかった。

「それで、俺はどうすれば……？」

愛は智樹に説明してくれた。

「お金がないなら、オークションには参加できないね？
でも、場所だけは教えてあげる。それが心結ちゃんを救うための第一歩になるかもしれないから」

智樹は震える手で受け取った紙片を見つめた。

そこには、特定の場所と日時が書かれていた。

彼の頭の中では、心結がオークションにかけられるという恐ろしい想像が巡っていたが、同時に自分の無力さに打ちひしがれていた。

「……愛さんはどうしてそんなことを知っているんですか……？」

愛は遠くを見るように目を細めて呟く。

「ん～。秘密かな？」

「そっか……ありがとう。絶対にココを助けてくる」

愛は優しく微笑んだ後、こう言った。

「ココちゃんを救えるかどうかは、貴方の覚悟次第よ……今度こそ冷静に対応しなさい……」

その声を聞いた時、ハッと気付いた智樹。

「ココちゃん？貴方？次第よ……？もしかして……」

その瞬間、愛は目の前から姿から消えた。

智樹は天井を見つめて、小さく呟く。

「あぁ……今の……ミサか？ありがとう……俺、頑張るから……」と。