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お題小説 カレイドスコープ
第1章 kaleidoscope
1
『あ、勇人、ようやく電話が繋がったわ』
それは夜勤明けの朝方の、母親からの電話であった。
『もうホント、全然電話に出てくれないから…
あのね、昨日の夜に突然おばあちゃんが亡くなったのよ』
『えっ、ば、ばあちゃんが…』
その母親からの電話は、ばあちゃんの訃報の知らせであったのだ。
俺はばあちゃんっ子であった…
そして、ついこの先月までも、秘かにそのばあちゃんから生活費の一部を仕送りしてもらってもいた。
『そう心不全で突然にね…
朝起きてこないから声を掛けにいったらさぁ………………』
そんな母親の話しは、ばあちゃんの死という動揺で全く聞こえてはこない。
俺は今から20年前、大学入学と同時に上京し、そのまま38歳の今日に至るまで東京に住んでいる…
そして約6年前に仕事に失敗し、退職し、日々の生活にも困窮し、いや、違う、そんな事は関係無しに大学生時代からばあちゃんには秘かに、母親に内緒でずうっと仕送りをしてもらっていたのだ。
『………とりあえずね明後日、お通夜だから帰ってこれる?』
帰ってこれる?…
そう訊いてくる母親は、現在の自分の事は何も知らないのであった。
そして母親は俺がずうっと今現在も大学卒業後に就職した会社で働いていて、いや、忙しくて嫁も貰えないくらいにバリバリ働いているのだと思っているらしい。
『あぁ、うん…何とかして帰るわ』
何とかして帰る…
いや実は、簡単に休める、自由に休める様な仕事をしているのだ。
そんな毎日の日々を惰性で送っていると、突然…
ばあちゃんが死んだとの連絡を貰ったのである。
そして俺は急遽…
そう次の日に…
約10年振りの帰省をした。
『あ、勇人、ようやく電話が繋がったわ』
それは夜勤明けの朝方の、母親からの電話であった。
『もうホント、全然電話に出てくれないから…
あのね、昨日の夜に突然おばあちゃんが亡くなったのよ』
『えっ、ば、ばあちゃんが…』
その母親からの電話は、ばあちゃんの訃報の知らせであったのだ。
俺はばあちゃんっ子であった…
そして、ついこの先月までも、秘かにそのばあちゃんから生活費の一部を仕送りしてもらってもいた。
『そう心不全で突然にね…
朝起きてこないから声を掛けにいったらさぁ………………』
そんな母親の話しは、ばあちゃんの死という動揺で全く聞こえてはこない。
俺は今から20年前、大学入学と同時に上京し、そのまま38歳の今日に至るまで東京に住んでいる…
そして約6年前に仕事に失敗し、退職し、日々の生活にも困窮し、いや、違う、そんな事は関係無しに大学生時代からばあちゃんには秘かに、母親に内緒でずうっと仕送りをしてもらっていたのだ。
『………とりあえずね明後日、お通夜だから帰ってこれる?』
帰ってこれる?…
そう訊いてくる母親は、現在の自分の事は何も知らないのであった。
そして母親は俺がずうっと今現在も大学卒業後に就職した会社で働いていて、いや、忙しくて嫁も貰えないくらいにバリバリ働いているのだと思っているらしい。
『あぁ、うん…何とかして帰るわ』
何とかして帰る…
いや実は、簡単に休める、自由に休める様な仕事をしているのだ。
そんな毎日の日々を惰性で送っていると、突然…
ばあちゃんが死んだとの連絡を貰ったのである。
そして俺は急遽…
そう次の日に…
約10年振りの帰省をした。