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girlslove
第4章 【爪痕】





「ありがとうございました」



お客様をお店の外までお見送りして戻って来る
次の予約もしていってくれるので仕事も順風満帆だ


「イタッ」


やっと取れた休憩中、inゼリーで空腹を満たそうとしていた私におにぎりやらサンドイッチやら入った袋を頭にコツンとぶつけてきたのは淳太だった


「お前まさか昼メシそれだけじゃねぇだろうな?」


「あ……そのつもりだけど」


「次の予約、長引いたりしたらアレだから食える時に食っとけ、倒れられても困る」


「え、奢り?」


「けっ!今回だけだからな!」


「ありがとう、淳太」


「オーナー代理、な」


「ていうか、こんなに食べれない」


「食えるだけで良いよ、余ったら冷蔵庫入れといて」


そこに休憩入りした後輩マミちゃんが「オーナー代理の差し入れですか?ありがとうございまーす」と寄ってきた
仕方ねぇな、と言いつつ明太子おにぎりと卵サンドだけ私に渡して後は好きなのどうぞって渡してる


「え、私も選べないの?」


「お前どうせコレ選ぶだろうが」


色んな種類買ってきたわりには私の好みをよく知っている
それを見ていたマミちゃんも


「え、何か夫婦みたいですね?私、お邪魔でした?」って謙遜してる
いや、違う違う…と2人で引き止めるが、付き合いが長い分そういうところが出ちゃうのかなと引きつり笑い


ちょ、耳まで赤いのやめてよ、淳太
向こう向いててもわかっちゃうよ
だから周りも勘違いする……喉通り辛いわ
マミちゃんもニヤニヤしてるし
「ごちそうさま」ってそそくさと退散した


「お待たせしました」


仕事に対する姿勢や周りのスタッフに対する気遣いや指導も卒なく熟す淳太は、少なからず尊敬してる
自慢出来る同期だとも思ってる





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