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girlslove
第1章 【一目惚れ】





SNSで顔出ししてないかと言えばそうではない
主に施術後の動画や写真ばかりだが声や顔も少し出してる
コメントも施術上での質問や意見に対して返答してるけどそれ以外はスルーしてる
店舗名も出してるし、アカウント名もあおいだ


だから、気をつけなければいけないのはわかっているのだけど……


「あーおいちゃん、仕事終わった?お疲れさま」


こうして、帰りに待ち伏せされる事も想定しなければ……
やっぱり、一番しつこいお客様だった


「あの、こういう事されるとびっくりしちゃうんで……その」


「え、いいじゃん、たまたまっしょ?終わったんならご飯食べに行かない?奢るし」


複数人でないのは助かったけど、2週間に1回は来てくださる大切なお客様には変わりないんだけど、お店でも誘ってくるのでやんわりお断りしていたのにちゃんと伝わってなかったみたい
愛想笑いすら気付いてないなんてね


「あの、プライベートの時間にお客様とは…」


「あはは!あおいちゃん固すぎ、今時そんな真面目な子居ないって、付き合ってる人居ないなら友達としてご飯行こうよ、美味しいお店見つけといたからさ」


ヤバい、腕掴まれた
店内にオーナーがまだ居たはずだから引き返そうかと思った
そしたらフワリ…と両肩を包まれた気がして、トン…と背中が誰かと当たる
だれ?と顔を上げたらそれは思いも寄らない人だった


え……!?


「ごめん、待った?道混んでて遅くなった、マジごめん!」


覚えてる………この匂い
忘れるはずもない
夜道でもはっきりわかる、ピンクアッシュ
真紅のルージュ


そしてその後ろにはズラっと並んだ男女5〜6人
圧に押されたのか、男性客は怯んで何も言わずに逃げて行った





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