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バンコクの夜の街で日本人の男であること
第2章 “パッポン”
でも俺には久しぶりの海外だ。
新婚旅行でパリに行ってから15年は経っている。
その前は、その数年前の一人旅だ。
パスポートも取り直しし、スーツケースも買った。
タイの国際空港のエントランスを出ると、日本とは違う空気の匂いに、興奮と動揺と期待とが同時に湧き上がってくる。
それに想像していた以上に、タイは発展していた。
空港もそれなりに近代的だ。
ここには夜に着いたが、バンコク市街は高層のビルが密集し、高速道路がその合間を走り、夜景を見る限りでは、東京と変わりないと言っていい。
空港から真っ直ぐ着いたホテルも、先進国のそれと遜色なく快適なアメニティだった。
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