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女性のための犯され短編集
第11章 家庭教師先の生徒に犯される
降参。降伏。自分でもわかるくらいに性的な溜息が、喉より奥の深いところから大きく零れる。
溜息と一緒に中の熱を逃したつもりだけど火照りは少しも無くならない。
「…蚊がいた なら、見てるんじゃなくてっ……早めに教えてほしかったよ……?」
「……フフ、そう、だよネ 」
うなじに触れた彼の唇から、舌が出てくる。
二度、三度とくすぐるように舐められる…。
「はぁっ…‥ぁ……」
「見とれてたんだ」
「…ぁ‥‥!」
「…あんな虫ケラに好き放題、血ぃ吸わせてやってる先生が…っ……無防備で……で、すごく……エロかった……」
ブラウスのボタン、上の二つを外されて、続けて剥き出しになった片方の肩に、彼の息がかかる。
その時感じた彼の息もすごく熱かったから、身体が火照ってしかたないのは自分だけではなかったと、それがわかった彼女は…ホンの少しだけ安堵する。
でもその安堵もつかの間。
尋常でないくらい汗をかいてしまっているのに、彼が躊躇なく舌を這わせてくるから…!
それこそ蚊が血を飲むみたいに強く吸い付いてくるから、恥ずかしくて身体が縮こまる。
「…ハァ‥…ハァ…!」
レロ...
「ぁぁ‥‥//」
肩の丸いラインから……首の線をツーーっと辿って……耳の下まで、わざとゆっくり舐め上げてくる。
「……ハッ…………うま」
「……ぁ‥ぁ…‥!?」
「やっぱ美味いね……センセ……好き。俺も痕──いっぱい付けたい。蚊に負けるとか……マジ勘弁」
「痛っ…」
....チュッ♡
噛まれた
首筋に鈍い疼痛(トウツウ)が走って、彼女は噛み付かれたのだと思った。
けれど本当は違った。噛んだのではなく吸い付いたのだ。これが世にゆうキスマークだと、この時の彼女は気付かなかった。
なぜなら「キスマーク」なんて可愛らしい響きの言葉でかたづけられるモノじゃなかったからだ。荒々しくて…欲深い。何度も、何度も繰り返されるうちに、本当に彼に食べられてしまうのではと恐ろしくなる。