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女性のための犯され短編集
第7章 巫女は鬼に犯される
(これで……この女も……)
自身の性急さを自嘲して、苦く笑う口許。
彼女に突き入れている灼熱も…萎えることを知らぬらしい。
熱い息を吐き出す鬼は、改めて女に口付けようと…彼女の顔を覗いた。
「──…!」
そして瞠目(ドウモク)する。
自らの手に堕ちたハズの女は、泣き腫らし欲情した瞳で──それでも此方を睨んでいたのだ。
「………っ」
「‥ぁ//‥‥決して、負けま せん‥‥‥!
‥‥必ずっ//‥‥あな たを‥‥//‥‥祓い、ます」
「……ク、ククク」
途端、鬼の胸にさらなる歓喜が渦巻き
黄金の瞳が爛々と光を放った。
「お前とはまだまだ愉しめそうだ……!」
鬼は巫女を床の上へ組み敷き、いじらしく震える肌へ喰らい付いた。
──
「人の世」と「鬼の世」が交錯する此の地では
無限に流るる時間の中──人は老いる事も、死ぬ事もできない。
そんな場所で鬼に魅入られた憐れな乙女は、快楽と執着で織られた甘美な檻で、永遠に囚われる運命(サダメ)となった──。
(終)