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禁断の果実
第11章 発覚
「二人共落ち着いて、もうこれ以上はやめて…」
でも、優一郎は聞こうとしない。
益々興奮してこう言うのだ。
「二人が別れないのなら、この事実を学校側に知らせるからな…」
「そ、それは、やめて…」
「なら、別れるんだな…」
「そ、それはできないわ…」
そんなやり取りを見て響がこう言ってくる。
「学校側にバラしたければそうすればいい…そうされても俺の気持ちは変わらないから…」
「なんだって?お前はまだ高校生なんだぞ?」
「高校生だからなんだって言うのさ?」
「お前は自分の立場を分かっていないんだ…」
「俺は先生を幸せにできるよ…」
それは、若さゆえの言葉だったのだろ。
響は私を幸せにすると言ったのだ。
それを聞いた優一郎はこう言う。
「分かった、二人がそう言うのなら学校側にこの事実を知らせるからな…」
そう言うと優一郎は足早に玄関に行きドアを力任せに開けて出て行った。
ドアがバタンと言う音がして閉まった。
「先生、大丈夫か?」
「ええ、大丈夫よ…」
「今度は俺がちゃんと守るから…」
その言葉を聞くと私の心はとても複雑になるのだった。