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背徳寝盗られ妻は禁断の恋をする
第1章 「ほら、旦那さんが起きちゃうよ?」

「ただいま〜!」

玄関からガチャリと鍵が閉まる音がした途端、
火にかけていた鍋の火を切り、
エプロンをしたまま嬉しげに目を細めた彼女は
リビングから飛び出した。

「おかえりなさい!大輔さん」

会社からの大輔の帰宅に心を踊らせ、
パタパタとスリッパの音をたて
駆け寄ったのは妻である香穂だった。

「美味しそうな匂い···今日は煮込みハンバーグ?」

「うん。今日はちょっと寒かったでしょ?」

香穂が大輔の肩に腕を回した所で、
わざとらしい咳払いが聞こえた。

「···、オホン!」

「あっ、···えと気が付かずにごめんなさいっ!」

「相変わらず、キミらは仲がいいんだな。
ご馳走様」

2人の見比べるように視線を向ける秀一。

「何だよ···イヤミかよ」

「いや?褒めてるんだよ」

「突然ごめんな、香穂。大事な話があるからって
秀一に言われてさ。連れて来たんだ」

「そうだったんですか。どうぞ、上がってください」

香穂は収納棚から来客用のスリッパを取り出し、
玄関の床に並べた。

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