この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
背徳寝盗られ妻は禁断の恋をする
第1章 「ほら、旦那さんが起きちゃうよ?」
「ただいま〜!」
玄関からガチャリと鍵が閉まる音がした途端、
火にかけていた鍋の火を切り、
エプロンをしたまま嬉しげに目を細めた彼女は
リビングから飛び出した。
「おかえりなさい!大輔さん」
会社からの大輔の帰宅に心を踊らせ、
パタパタとスリッパの音をたて
駆け寄ったのは妻である香穂だった。
「美味しそうな匂い···今日は煮込みハンバーグ?」
「うん。今日はちょっと寒かったでしょ?」
香穂が大輔の肩に腕を回した所で、
わざとらしい咳払いが聞こえた。
「···、オホン!」
「あっ、···えと気が付かずにごめんなさいっ!」
「相変わらず、キミらは仲がいいんだな。
ご馳走様」
2人の見比べるように視線を向ける秀一。
「何だよ···イヤミかよ」
「いや?褒めてるんだよ」
「突然ごめんな、香穂。大事な話があるからって
秀一に言われてさ。連れて来たんだ」
「そうだったんですか。どうぞ、上がってください」
香穂は収納棚から来客用のスリッパを取り出し、
玄関の床に並べた。