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雨が好き
第36章 わがまま

「座る?」
言われて、ずっと立ち尽くしていることに気が付いた。
ベッドの横の丸椅子。
昨日も座っていたところに、私は腰を掛けた。
しん・・・と、言葉がない時間ができた。
1分くらい?それとも5分くらい?
苦しいほど胸がいっぱいで、いっぱい過ぎて・・・。
蒼人さんは・・・どういう気持ち?
「「あの」」
二人同時に声を発した。
あ、と思って、私がうつむくと、
蒼人さんが言葉を継いだ。
「水筒・・・返せなかった・・・。
ちゃんと、洗って、返す・・・から」
なぜだろう。
ぽろり、と涙が右の眼から零れた。
すぐに、左からも。
「あ・・・え・・・あ・・・っと・・・」
蒼人さんが言葉をつまらせる。
多分びっくりしたのだと思う。
私が、急に泣いたから。
言われて、ずっと立ち尽くしていることに気が付いた。
ベッドの横の丸椅子。
昨日も座っていたところに、私は腰を掛けた。
しん・・・と、言葉がない時間ができた。
1分くらい?それとも5分くらい?
苦しいほど胸がいっぱいで、いっぱい過ぎて・・・。
蒼人さんは・・・どういう気持ち?
「「あの」」
二人同時に声を発した。
あ、と思って、私がうつむくと、
蒼人さんが言葉を継いだ。
「水筒・・・返せなかった・・・。
ちゃんと、洗って、返す・・・から」
なぜだろう。
ぽろり、と涙が右の眼から零れた。
すぐに、左からも。
「あ・・・え・・・あ・・・っと・・・」
蒼人さんが言葉をつまらせる。
多分びっくりしたのだと思う。
私が、急に泣いたから。

