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雨が好き
第51章 お届けもの
蒼人さんが帰って、店じまいの準備を始めた。

そういえば・・・

「お父さん・・・明日、お昼って・・・忙しいときに、大丈夫?」
「ん?大丈夫だよ。ずっとってわけじゃないし」

そうか、ずっとってわけじゃないから・・・って・・・?

「やっぱり、蒼人さんだけって考えていたの?お届けは」
「そうだよ」

あっさりと。

お父さん、たまにこういう時ある・・・。

美術館のときも、
鬼灯祭りのときも、
海岸線をドライブしたときも・・・

応援してくれる、
私の背中を押そうとしてくれる・・・。

世のお父さんって、みんなこうなのかな?
でも、なんだか、それは違う気がする。

私のお父さんだけが、特別なんじゃないかと、思ってしまう。

キッチンを掃除しているお父さんを見て、
お父さんのこんな面に気づいたのは、
蒼人さんと一緒にいるようになってからだな、って、
そう思った。
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