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雨が好き
第10章 美術館の外
「これ、どうですか?」

蒼人さんが、青色のハンカチを指さした。
それは、美術館の企画展示をモチーフにしたハンカチ。

「もし、よければ、プレゼントさせてほしいんだけど」

かかかか・・・

プレゼント、という言葉に、
顔が、火照ってしまう。

「え・・あ・・・えっと」

咄嗟に返事ができない。
なんで・・・プレゼント?

「今日の、記念」

さっと蒼人さんがお会計を済ませ、シールを取って、
そのまま私にハンカチを渡してくれた。

今日の・・・記念・・・

キュッと私はハンカチを握りしめる。
「ありがとう・・・ございます」
やっと、絞り出すようにお礼を言うことが出来た。

ふわっと、彼が笑ってくれて、またまた私はホッとしてしまう。

こうして、ショッピングが終わった。
店を出てから、本当は、私もお返しに何かを買って蒼人さんにあげたら良かったのかしら、と思ったけれど、
多分、蒼人さんは受け取らないような気がした。

また、別の機会に、プレゼントを渡すことが出来たら良いな・・・。
そんなふうに思っていた。
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