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雨が好き
第100章 二人旅

【二人旅】
「研修?」
いつもの『みなと町』、いつものエプロン、いつもと同じ銀のお盆を抱えて、私は蒼人さんに新作のキャラメルフレーバーコーヒーの試作品をお給仕していた。
「そ・・・そうなんです」
なにか言いにくそうに、目をちょっとだけそらした。
蒼人さん、なんとなく、落ち着かない?
どうしたの?
私の問いに答えないまま、彼は、
くっと一口、キャラメルコーヒーを飲んだ。
「これ・・・また新しい感じ・・・ですね」
「うん、もう少し、フレーバー強いほうがいいかなって・・・」
「うん、ワッフルと合わせるなら・・・」
しばらく、珈琲の味についてあれこれと。
一通り話し終わって、蒼人さんのカップのコーヒーが半分より少なくなった時、
また、彼はソワソワとし始める
「あ・・・その・・・みなとさん?」
「・・・なあに?」
今、『みなと町』にはお客さんはいない。
お父さんもゆっくりと雑誌を見ている。
最近、お父さんがよく読んでいる、コーヒー業界の冊子
お父さんも、新しいことを色々考えているみたい。
「研修?」
いつもの『みなと町』、いつものエプロン、いつもと同じ銀のお盆を抱えて、私は蒼人さんに新作のキャラメルフレーバーコーヒーの試作品をお給仕していた。
「そ・・・そうなんです」
なにか言いにくそうに、目をちょっとだけそらした。
蒼人さん、なんとなく、落ち着かない?
どうしたの?
私の問いに答えないまま、彼は、
くっと一口、キャラメルコーヒーを飲んだ。
「これ・・・また新しい感じ・・・ですね」
「うん、もう少し、フレーバー強いほうがいいかなって・・・」
「うん、ワッフルと合わせるなら・・・」
しばらく、珈琲の味についてあれこれと。
一通り話し終わって、蒼人さんのカップのコーヒーが半分より少なくなった時、
また、彼はソワソワとし始める
「あ・・・その・・・みなとさん?」
「・・・なあに?」
今、『みなと町』にはお客さんはいない。
お父さんもゆっくりと雑誌を見ている。
最近、お父さんがよく読んでいる、コーヒー業界の冊子
お父さんも、新しいことを色々考えているみたい。

