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雨が好き
第100章 二人旅
蒼人さんが続けて色々とお話してくれる。
早口だったり、行きつ戻りつだったり、
あれこれ、あれこれ、

私がやっとわかったのは、
再来週の土曜日に研修があるのだという。
それが終わった後、土曜日から日曜日にかけて、一泊しませんか?
ということのようだった。

丁度ゴールデン・ウィークの最初の日だけれども、宿が取れそうなのだという。

もちろん、いやじゃ・・・ないけれど

私の心に、この間蒼人さんに抱きしめてもらったときの夜桜が、鮮やかに蘇る。
あなたの呼吸、肌の熱さ
鼓動する心音までが、ありありと思い出された

どうしよう・・・

そう思っていた。なにが『どうしよう』なのかわからないけれども
その言葉が頭を駆け巡る

あ、そうだ・・・お父さん!

振り返ると、丁度お父さんがこちらに向かっているところだった。
お盆の上には新作のワッフルが

それを私達のテーブルにことり、と置いた。
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