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雨が好き
第2章 喫茶店

「これを渡しに?」
「すいません・・・間違って持って帰ってしまって。ちゃんと・・・洗ったんで」
手渡してきたハンカチを受け取る。
指が、長くて、きれいだと思った。
えっと・・・えっと・・・
何か、お話をしたい。
でも、何も思いつかない。
えっと・・・えっと・・・
「あ・・・に・・虹、出てますよ」
私は空を指さした。
虹はまだ出ていてくれた。
神様は振り返って、私の指が指す方向を見る。
「本当だ・・・」
「雨・・・好きですか?私は・・・好きで、えっと、だから・・・」
あまり私は男の人と話したことはがなかったので、困ってしまった。
もちろん、神様と話をしたこともなかった。
「雨・・・」
彼はそこで言葉を切った。
私はハッとした。
雨・・・涙・・・泣いていた・・・。
雨、嫌いなのかもしれない・・・。
「虹が・・・あんなきれいな虹が出るなら、いいかもしれませんね」
でも、神様は涙を流さないで、笑ってくれた。
それじゃあ、と立ち去ろうとする。
石段を降りていこうとする。
行っちゃう・・・。
名前を・・・、と言いかけたけど、言えなかった。
喉に何かが詰まったようになって言えなかった。
追いかけたかったけど、動けなかった。
足にぐるぐると黒い何かが絡みついていた。
雨の神様は行ってしまった。
空の、虹も、薄くなって、消えてしまった。
「すいません・・・間違って持って帰ってしまって。ちゃんと・・・洗ったんで」
手渡してきたハンカチを受け取る。
指が、長くて、きれいだと思った。
えっと・・・えっと・・・
何か、お話をしたい。
でも、何も思いつかない。
えっと・・・えっと・・・
「あ・・・に・・虹、出てますよ」
私は空を指さした。
虹はまだ出ていてくれた。
神様は振り返って、私の指が指す方向を見る。
「本当だ・・・」
「雨・・・好きですか?私は・・・好きで、えっと、だから・・・」
あまり私は男の人と話したことはがなかったので、困ってしまった。
もちろん、神様と話をしたこともなかった。
「雨・・・」
彼はそこで言葉を切った。
私はハッとした。
雨・・・涙・・・泣いていた・・・。
雨、嫌いなのかもしれない・・・。
「虹が・・・あんなきれいな虹が出るなら、いいかもしれませんね」
でも、神様は涙を流さないで、笑ってくれた。
それじゃあ、と立ち去ろうとする。
石段を降りていこうとする。
行っちゃう・・・。
名前を・・・、と言いかけたけど、言えなかった。
喉に何かが詰まったようになって言えなかった。
追いかけたかったけど、動けなかった。
足にぐるぐると黒い何かが絡みついていた。
雨の神様は行ってしまった。
空の、虹も、薄くなって、消えてしまった。

