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お題小説 labyrinth(心の迷宮)
第1章 ラビリンス(labyrinth)
 10

「だから多分わたしの夢は…
 母親との最後のお別れの場面だったんじゃないのかなって…
 ただ幼かったから記憶が曖昧であんな夢になったのかなぁって…」

 わたしがそう言うと…

「うわっオレもさ、そう、キミと同じ様なことをずぅっと思っていて…」
 彼はそう呟き絶句する。

「薄っすらとした記憶によると夢の中の公園は住宅街にあった感じだし、それに夏だったし、だから風鈴の音が聞こえたのかなぁって…」

 そしてその鈴の音色がわたしを迷宮の中に迷わせる誘いの音寧となり、心を激しく騒つかせ、揺らがらせるのだと…
 そう思っていた。

「……え、い、一緒だ、まるで一緒だよ…
 オレもさ、ずぅっとそんな同じ様なことを思っていてさ……」

 彼もかなり驚き、動揺をしているみたい…
 それはそうであろう、ここまで似ている、いや、まるで同じなのだから。

「だ、だからね、わたしはね、あの風鈴の音色が嫌いなの…」

「あ、それも同じ………」
 彼はまた絶句する。

 わたしは実質、父親方の祖母に育てられた様なものであった…
 そして大学入学を機に家を出た。

「こんなことってあるのかなぁ…………」
 
 こんな同じような夢を見る、見てるなんて…
 いや、ほぼ同じ過去の心のトラウマを抱えてるなんて…
 心のザワザワとした騒めきがますます激しく揺らいできていた。

「ふうぅ…」
 すると彼が突然、そんな吐息を、いや、ため息であろうか…
 息を吐く。

 そして、スッとわたしの肩を抱き、引き寄せてくる…

「え?」
 
「あ、あぁ、ご、ごめん…
 こんな不思議なことが次々とわかってきたのにさ…
 でもなぜかさぁ……」
 と、彼はそうわたしに囁き…

「あっ」
 パッと纏っていたバスタオルを捲くると…
 また、彼の怒張が猛々しく勃って震えていたのだ。

「ご、ごめん…で、でも、なんか、こう不思議な騒めきを感じれば感じるほどに、なんか…
 興奮しちゃって…」

 あ……

 そしてわたしも彼のその猛々しく震えている怒張を見た瞬間に…

 ズキズキズキズキ…
 奥から、いや、わたし自身の奥深くから急に疼きが激しく昂ぶってきたのである。

 え、な、なんで?
 そして、また抱かれたくなっていた。

 こんなに、いや、こんなこと、こんなに疼くなんて…

 今夜初めて出会ったのに…


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