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お題小説 labyrinth(心の迷宮)
第1章 ラビリンス(labyrinth)
 15

 チリリン、チリン、チリリン、チリン…

 耳の奥深くから聞こえてくる鈴の音が、わたしを迷宮の海へと誘ってくる。

 チリリン、チリン、チリリン、チリン…

 そしてその迷宮のウネリに次々と浮かび上ってくる不思議な重大な事実が…

 それは生年月日、血液型が同じであるという事実…

 背中の左右対称的なシンメトリックな場所にある祖母曰くの珍しいという希少なホクロが彼にもあるという事実…

 そして同じ様な似た様なトラウマ的な夢を見るという事実…

 それらの不思議な重なりの事実が…
 あるひとつの答えを導き出してきた。

 それは…
「ま、まさか…わたし達は…双子?」

 ドキドキドキドキドキドキドキドキ…

「うん…そう…間違いなく双子の…」

 ドキドキドキドキドキドキドキドキ…

「そ、そんなぁ…う、うそぉ……」

「い、いや、間違いない…事実……」

 チリリン、チリン、チリリン、チリン…
 
「そ、そんな、そんなことって…」

 そんなことがあり得るはずがない…

 ドキドキドキドキドキドキドキドキ…

 その事実の衝撃に…
 胸の鼓動が激しく高鳴り、息苦しく、強く目眩がしてきた。

「はっ、は、は、はぁぁ…」

 そんなことって…

「う、うんとね…
 キミが姉でオレが弟みたい…」

「え、な、なんで?…」
 
 なんでアナタがそんなこと知っているの?…
 わたしはそう思い彼を見る。

 すると…
「あ、うん、母がね…
 母親が亡くなる直前にさ、突然そう云い残してきたんだよ…」

「え、亡くなる?…母が?…」
 わたしは激しい鼓動に思考が追いつかなくなっていた。

 え、なに、意味が分からない…

 わたし達が双子?…
 
 なら彼の母親はわたしの母親なの?…

 え、亡くなったって?…

 すると、彼はそんなわたしの思考のパニックを察したのだろう…
 ギュッと強くわたしを抱き締めてくれる。

「ん、あ、はぁぁ、ふうぅ…」
 その抱かれた肩に感じる彼の優しい思いと、温かく、柔らかな感触に…
 抱かれた瞬間に、パニくっていた気持ちがスゥっと落ち着いてきた。

「はぁ、ふ、ふうぅ…」
 そしてわたしはなんとか呼吸を整えようと息を吐くと…

 
「大丈夫?、碧(みどり)姉さん…」

 なんと突然、彼がわたしの名前を呼んできたのだ…

「えっ…」


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