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第1章 女中頭　幸乃（ゆきの）　～　「西片向陽館」の秘密

　やがて、幸乃は顔を左右に振って、絡まった舌を振り離し、深く息を吸ってから、　「もうこれ以上焦らさないで下さいまし。」　と懇願したが、三島は　「まだだ。」　と、短く答えて、唇を首筋から胸へと這わせていった。しばらく、舌先で乳首を転がした後、秘部を覆っていた手のひらを外し、濡れそぼった割れ目を押し広げて、露（あら）わになった敏感な突起を舌先で突いた。幸乃の背中が反り返り、秘部を三島の口に押し付けるかのように、大きく腰が持ち上がった。

　三島が、なおも執拗に敏感な突起を舐め続けると、幸乃は、荒い息遣いで幾度も腰を持ち上げていたが、そのうちに両方の太腿で三島の頭を挟み、全身を硬直させてから、一気に脱力した。腰が上る度に敷布団をずり上がっていため、頭を畳に落とし、両手脚を広げたまま横たわる幸乃を横目に見ながら、三島は、深呼吸して＜あぐら＞座りすると、お盆に手を伸ばし、大きな中国湯呑に残る烏龍茶を一口飲んだ後、二口目を口に含み、動きを止めた幸乃に覆いかぶさって口移しした。