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捥いだピンクの果実
第10章 十話 大人びた女子校生 7
「でも嘘の結婚でも、その人をすきになるとか恋愛感情はないんですか」
「さいしょの見合いで逢ってから、それから逢ったのが五回くらいかな。恋愛感情なんか皆無だよな」
「そうなんですね」訊きたいことは山ほどありそうだが、なにを訊いていいのかわからない。菜緒はそんな顔をしている。
「出会い系サイトではどんな人を探してたんだ」賭けだ。なんでそんなこと訊くんですかとそれは。
「それは」菜緒はちいさく呟いた。
「さっきスマホ見せてくれてチラッとだけ見たけど大人を希望してなかった」大人の人に興味があります。金銭目的の人はいらない。そんなプロフィールだったはずだ。
「あの」そういって菜緒が寝転んで背を向けスマホを弄りだす。なにをしてるんだ。そう思ったが声をかけずにいたら、すぐに秋葉乃のスマホが震えたので見た。
『緊張してちゃんと話ができません。インスタで会話してもいいですか』さきほどアドレスを交換した。秋葉乃はすこしだけふりかえる。菜緒はスマホを手にしたまま背を向けたままだ。
『いいよ。」みじかい返信をした。
『ありがとうございます。先生がいうように大人の人に興味があります。その理由かどうかはわかりませんがワタシは帰国子女です。日本に来たのは小学生からです。日本語の会話はできましたが読み書きができなくてひらがなも。それで家庭教師の先生に日本語を教わって。その人が初恋の人です』
『なるほど。その先生とは今も交流はあるの』
『ないです。ありません。でも昨日先生に助けてもらって電車に乗ってずっとかんがえてました。小学生のときに日本に来て学校ではだれともほとんど話さず家に帰って家庭教師の先生がいてくれて日本語を教えてくれたことを。なんかそのときといっしょだなって思いました。ゴメンなさい。なにいってるかわからないと思いますけど。それが今日また助けてもらって奇跡より運命感じました』
『運命か。その家庭教師と私は似てる』
『家庭教師の先生は顔も憶えてないけど、なんていうんだろ。雰囲気が似てるもちがいます。なんだろ。なんていうのか。すごい困ってるときに助けてもらって。それも二日続けてだから、こどものときの気もちを思い出したというか、この人とずっといれたらいいなって』
秋葉乃の短い問いや返事に菜緒は長い文章を返してくる。
「さいしょの見合いで逢ってから、それから逢ったのが五回くらいかな。恋愛感情なんか皆無だよな」
「そうなんですね」訊きたいことは山ほどありそうだが、なにを訊いていいのかわからない。菜緒はそんな顔をしている。
「出会い系サイトではどんな人を探してたんだ」賭けだ。なんでそんなこと訊くんですかとそれは。
「それは」菜緒はちいさく呟いた。
「さっきスマホ見せてくれてチラッとだけ見たけど大人を希望してなかった」大人の人に興味があります。金銭目的の人はいらない。そんなプロフィールだったはずだ。
「あの」そういって菜緒が寝転んで背を向けスマホを弄りだす。なにをしてるんだ。そう思ったが声をかけずにいたら、すぐに秋葉乃のスマホが震えたので見た。
『緊張してちゃんと話ができません。インスタで会話してもいいですか』さきほどアドレスを交換した。秋葉乃はすこしだけふりかえる。菜緒はスマホを手にしたまま背を向けたままだ。
『いいよ。」みじかい返信をした。
『ありがとうございます。先生がいうように大人の人に興味があります。その理由かどうかはわかりませんがワタシは帰国子女です。日本に来たのは小学生からです。日本語の会話はできましたが読み書きができなくてひらがなも。それで家庭教師の先生に日本語を教わって。その人が初恋の人です』
『なるほど。その先生とは今も交流はあるの』
『ないです。ありません。でも昨日先生に助けてもらって電車に乗ってずっとかんがえてました。小学生のときに日本に来て学校ではだれともほとんど話さず家に帰って家庭教師の先生がいてくれて日本語を教えてくれたことを。なんかそのときといっしょだなって思いました。ゴメンなさい。なにいってるかわからないと思いますけど。それが今日また助けてもらって奇跡より運命感じました』
『運命か。その家庭教師と私は似てる』
『家庭教師の先生は顔も憶えてないけど、なんていうんだろ。雰囲気が似てるもちがいます。なんだろ。なんていうのか。すごい困ってるときに助けてもらって。それも二日続けてだから、こどものときの気もちを思い出したというか、この人とずっといれたらいいなって』
秋葉乃の短い問いや返事に菜緒は長い文章を返してくる。