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捥いだピンクの果実
第9章 九話 大人びた女子校生 6
「約束通り送っていく」さっきまでエクボを見せ菜緒の輝いた眼が曇る。
「なんで帰らそうとするんですか」まさかの不満そうな声。
「レッスン中止になったから帰らないといけないんじゃないの」
「レッスン中止になったの親はしらないし。レッスンおわるの十九時です。それまでは時間だいじょうぶなんで、ここにいれるんですけど」ムスッとした菜緒も可愛い。
「レッスンは毎週何曜日とか決まってるの」秋葉乃はなんでもないようにいう。
「決まってません。講師の都合でつぎは何曜日にって決まります。なのに今日みたいにドタキャンがあります」音楽教室でなにをしているのかわからないが訊いてもわからないだろう。それより菜緒がここにいることを選択してくれたのがうれしい。
「心配だからいっただけだよ。いてくれるならうれしい」菜緒はくしゃくしゃの笑顔になった。
「先生のこと訊いていいですか」
「なんでも訊いて」
「結婚してるんですか」いきなりそこかと思ったが。
「訊いたら、ぜったい嘘だっていうような話をしてあげよう」
首を傾げた菜緒に秋葉乃は、父親が開業医で跡を継ぐのがあたりまえのように育てられた。でも血を見るのが無理で経営や運営を支えるために勉強した。医大に進み医師の資格も取ったが商社に勤めた。心療内科専門医の資格も取った。商社での仕事がおもしろくなった一年前に父が他界し二代目院長になった。三か月前に見合い話を持ち掛けれた。叔父から相手は叔父の医大の先輩。しかし相手はその院長の愛人だと。連れ子がいるとはいわなかった。事実に嘘を交えて説明した。
「一応結婚はしている」
「嘘の結婚じゃないですか」
「噓の結婚か。まぁ、そうだね」
「その人とここに住んでるんですか」
「ここは結婚をする前に住んでた部屋。その人とはいっしょに住んでないし、ここには来たことはない。その前にこの部屋の存在をしらないだろう」
「えっ、あっ」菜緒をなにかをいいたいがなにもいえないようだ。
「この話は自分と、相手の人。叔父さん。伯父さんの先輩しかしらない。小幡さんが五人目だな」
「すごいこといってますよね。いいんですかワタシがそんな話を訊いちゃっても」
「小幡さんも誰にもいえなかったこと話してくれただろ。だからじゃないけどいった」
菜緒をはヤバいヤバいを連呼したが、喜んでいるのは見え見えだ。
「なんで帰らそうとするんですか」まさかの不満そうな声。
「レッスン中止になったから帰らないといけないんじゃないの」
「レッスン中止になったの親はしらないし。レッスンおわるの十九時です。それまでは時間だいじょうぶなんで、ここにいれるんですけど」ムスッとした菜緒も可愛い。
「レッスンは毎週何曜日とか決まってるの」秋葉乃はなんでもないようにいう。
「決まってません。講師の都合でつぎは何曜日にって決まります。なのに今日みたいにドタキャンがあります」音楽教室でなにをしているのかわからないが訊いてもわからないだろう。それより菜緒がここにいることを選択してくれたのがうれしい。
「心配だからいっただけだよ。いてくれるならうれしい」菜緒はくしゃくしゃの笑顔になった。
「先生のこと訊いていいですか」
「なんでも訊いて」
「結婚してるんですか」いきなりそこかと思ったが。
「訊いたら、ぜったい嘘だっていうような話をしてあげよう」
首を傾げた菜緒に秋葉乃は、父親が開業医で跡を継ぐのがあたりまえのように育てられた。でも血を見るのが無理で経営や運営を支えるために勉強した。医大に進み医師の資格も取ったが商社に勤めた。心療内科専門医の資格も取った。商社での仕事がおもしろくなった一年前に父が他界し二代目院長になった。三か月前に見合い話を持ち掛けれた。叔父から相手は叔父の医大の先輩。しかし相手はその院長の愛人だと。連れ子がいるとはいわなかった。事実に嘘を交えて説明した。
「一応結婚はしている」
「嘘の結婚じゃないですか」
「噓の結婚か。まぁ、そうだね」
「その人とここに住んでるんですか」
「ここは結婚をする前に住んでた部屋。その人とはいっしょに住んでないし、ここには来たことはない。その前にこの部屋の存在をしらないだろう」
「えっ、あっ」菜緒をなにかをいいたいがなにもいえないようだ。
「この話は自分と、相手の人。叔父さん。伯父さんの先輩しかしらない。小幡さんが五人目だな」
「すごいこといってますよね。いいんですかワタシがそんな話を訊いちゃっても」
「小幡さんも誰にもいえなかったこと話してくれただろ。だからじゃないけどいった」
菜緒をはヤバいヤバいを連呼したが、喜んでいるのは見え見えだ。