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愛欲ハーレム・妄想の処女〜琴葉【官能作家・霧山純生の情事】
第20章 妄想の乙女〜処女のたくらみ
「……ところで、なぜ僕に会いたいと思ったのかな」
気を取り直し、処女の件はとりあえず横に置いて、この不思議な娘を紐解いてみることにする。
「霧山先生の著作を読んでみたんです。私は文学部で、創作に興味があったから」
「なるほど」
あいづちを打ったものの、私が書いているのはいわゆる官能小説だ。
「私の作品は、文学部に在籍する真面目そうな女子大生が普通に読むジャンルではないはずだが」
聞きながら、やはり麗奈がと確信する。いくら尾崎オーナーが私の話をしたとしても、実際に会おうとまでは思うまい。
「作家デビューした氷見先輩から聞いたんです。霧山先生のことを」
「あ、ああ。そうなのか」
あっさり認めたのは意外だった。
やはり麗奈が。
しかしどこまでこの、妙に色っぽい後輩の女に話したのか?
意味ありげな目線とその言葉から、私と麗奈の関係をかなり知っているような……。
情報を小出しにしてくる琴葉という娘の腹が読めない。
次の質問を考えていると、
「新作の"Crime d’amour愛の罪シリーズ"を読ませていただきました」
またもや話題の先を越された。
気を取り直し、処女の件はとりあえず横に置いて、この不思議な娘を紐解いてみることにする。
「霧山先生の著作を読んでみたんです。私は文学部で、創作に興味があったから」
「なるほど」
あいづちを打ったものの、私が書いているのはいわゆる官能小説だ。
「私の作品は、文学部に在籍する真面目そうな女子大生が普通に読むジャンルではないはずだが」
聞きながら、やはり麗奈がと確信する。いくら尾崎オーナーが私の話をしたとしても、実際に会おうとまでは思うまい。
「作家デビューした氷見先輩から聞いたんです。霧山先生のことを」
「あ、ああ。そうなのか」
あっさり認めたのは意外だった。
やはり麗奈が。
しかしどこまでこの、妙に色っぽい後輩の女に話したのか?
意味ありげな目線とその言葉から、私と麗奈の関係をかなり知っているような……。
情報を小出しにしてくる琴葉という娘の腹が読めない。
次の質問を考えていると、
「新作の"Crime d’amour愛の罪シリーズ"を読ませていただきました」
またもや話題の先を越された。