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第3章 依頼

コートを着た由美と、森川の姿を見て奥の席へと
歩んで行く、森川の視線が桃花に注がれ
由美の顔の見える席に座り、前に座った桃花と
メニューを眺め、傍に立った店員に注文を済ませ
森川達の会話に耳を澄ませ　時折小さな声が聞こえ
由美が甘えた声で答える声が聞こえ、藤堂はカメラを構え
桃花に小さく声を掛け

「　写真は　駄目！！と言って　」
桃花が小さく頷き

「　桃花ちゃん　」
藤堂が猫撫で声で呼ぶと桃花が顔を上げ、
呆れた様な声を出し

「　ダメですよ　写真何て！！　」
由美の顔が上がる時を狙い藤堂は
シャッターを押して、カメラを降ろし

「　可愛い顔　残したくて・・・　」
由美達に聞かせる様に言い、桃花が苦笑いを浮かべ
片目を瞑って見せた、注文の蕎麦が届き　由美が
蕎麦湯を口にしている　藤堂は桃花に携帯を見せ
店の外へ出て安奈に連絡を入れた、