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第12章 トシオの父
―――マミがトシオの部屋で初めて彼と結ばれた日、送っていくと言われて一緒に玄関を出たところに、口髭の紳士がやってきた。

「おかえり!今日は早かったね」

「ただいま…おや、可愛いお嬢さんだね、彼女かい?」

「うん、紹介する!マミちゃん、父だよ。父さん、こちら僕の恋人のマミちゃん」

「はじめまして、マミさん。トシオの父です」

トシオに似た面差しの紳士に差し出された手をマミはオズオズと握り、
「はじめまして…マミです」
挨拶したものの頭はすっかり混乱していた。



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