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奴隷館 Crime d’amour〜Mの肖像
第5章 エリートOLは磔刑に処せられる〜緋美
そんな贅沢で豪奢な空間の中心に、周囲の雰囲気とは異質な物体があった。大きなX字の形をした、漆黒の分厚い板でできたそれが、ディナールームの床から立ち上がり、天井まで届いている。客のテーブルはその物体をぐるっと取り巻くように、半円形に配置されていた。
無人のディナールームを横切り、その物体のところまで、ご主人さまは私を連れて行った。そして私はその物体を背に立たされた。
X字の表面には四つの枷が取り付けられており、万歳をするように上げさせられた私の両腕と、開かされた両足が、その枷で拘束される。まるで罪人が磔刑に処せられたかのように、私はX字の格好で動けなくなった。
私は窓を向いて立っている。窓の向こうの、夕闇が支配した、黒々と沈んだ湖面を見ていた。やがてその視界が黒いアイマスクによって奪われた。
無人のディナールームを横切り、その物体のところまで、ご主人さまは私を連れて行った。そして私はその物体を背に立たされた。
X字の表面には四つの枷が取り付けられており、万歳をするように上げさせられた私の両腕と、開かされた両足が、その枷で拘束される。まるで罪人が磔刑に処せられたかのように、私はX字の格好で動けなくなった。
私は窓を向いて立っている。窓の向こうの、夕闇が支配した、黒々と沈んだ湖面を見ていた。やがてその視界が黒いアイマスクによって奪われた。