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奴隷館 Crime d’amour〜Mの肖像
第8章 激痛の快楽〜香緒里
ステージの上で赤い首輪を嵌められてから、吊られていた腕を下ろされた。左右の手首は拘束されたままだ。首輪に繋がっているリードをご主人さまに引かれ、彼女は妖しい期待に胸を熱くしながら大人しくその後ろを、まるで処刑状へ引いていかれる罪人のような姿で、うつむき加減でついていく。
明るいステージからの降りると視界が暗闇に包まれた。闇の中に薄っすら見える観客席の列のあいだ……席に座っているゲストの男たちのあいだを、つまずかないように注意しつつ、裸足で歩いていく。闇に浮かぶ白い裸体は艶かしい。彼女は知らないが、暗闇に目が慣れた観客の男たちからは、赤い首輪をされた丸裸の女がよろよろと進んでいる有様がよく見えた。彼女がご主人さまと呼んでいる、Crime d'amourの支配人である香山もそれがわかっているから、リッチなゲストたちへの見せ物として、この美しき奴隷を晒し者にするために、注意深くリードを引き、わざとゆっくり歩いた。
明るいステージからの降りると視界が暗闇に包まれた。闇の中に薄っすら見える観客席の列のあいだ……席に座っているゲストの男たちのあいだを、つまずかないように注意しつつ、裸足で歩いていく。闇に浮かぶ白い裸体は艶かしい。彼女は知らないが、暗闇に目が慣れた観客の男たちからは、赤い首輪をされた丸裸の女がよろよろと進んでいる有様がよく見えた。彼女がご主人さまと呼んでいる、Crime d'amourの支配人である香山もそれがわかっているから、リッチなゲストたちへの見せ物として、この美しき奴隷を晒し者にするために、注意深くリードを引き、わざとゆっくり歩いた。