この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
奴隷館 Crime d’amour〜Mの肖像
第1章 プロローグ Crime d'amour 〜 愛の罪
背の高い男性が、私を慇懃に迎えてくれた。黒いスーツに清潔そうな白いシャツ。黒い石が嵌め込まれた銀色のカフスボタン。ネクタイはしていない。艶のあるオールバックの黒髪に黒縁のメガネ。薄い唇に浮かんだ笑みは優しさとは違う、どこか冷たい印象を受ける。初めて会った時は怖かった。しかしここへ来るのも三回目となった今はもう見慣れた。
「お世話になります」
深々と頭を下げた。この男性はここの支配人で香山という。年齢は、私よりも年上なのは確かだが、よくわからない。
「さあどうぞ。中へ」
「ありがとうございます」
いつものやり取りのあと、私は館の中へ足を踏み入れた。
「お世話になります」
深々と頭を下げた。この男性はここの支配人で香山という。年齢は、私よりも年上なのは確かだが、よくわからない。
「さあどうぞ。中へ」
「ありがとうございます」
いつものやり取りのあと、私は館の中へ足を踏み入れた。