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奴隷館 Crime d’amour〜Mの肖像
第17章 余韻のなかで〜緋美
 汗くさいからだを、ぬるめのシャワーで洗い流す。鞭打たれたところにお湯が染みて傷んだ。その痛みは甘い余韻となって私のなかに留まった。

 バスに湯を張り、疲れ切ったからだをゆっくり沈める。湯を透かして見える縄目の跡を、そっと撫でてみる。しばらくは消えないだろう。暑い季節だったらつらいだろうけれど、これから秋に向かう季節に薄着になる機会もない。私は独身で、今は恋人もいない。だから、縄の跡が付いたからだを見せる相手はいない。誰も気づかない。私のマゾヒスティックな嗜好も。

 あれからご主人さま…四宮教授は、まだ絶頂のさなかにいる私を突っ伏させてから、後ろから犯した。

「淫乱なメスよ。逝け。イクんだ」

 荒々しく突きまくられ、言葉でもいじめられ、激しく感じてしまい、泣きながら逝った。ベッドから床に下ろされて立ったまま犯されたり、さまざまな体位で交わった。すごく良かった。かつてないほどの、卑猥で淫らな激しいセックスだった。

 やっと解放されたのは明け方近く。まだ窓の外は暗かったが、あと数時間で夜明けが訪れる時刻だ。
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