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奴隷館 Crime d’amour〜Mの肖像
第17章 余韻のなかで〜緋美
疲労と、それ以上の満たされた幸福感にうつらうつらしている私を、ご主人さまが起こした。
「Frauはゲストと一緒に朝を迎えてはならない。それがルールだ。だからきみを帰す」
そうおっしゃり、緊縛を解いた。
「私に言わせれば意味のない馬鹿げたルールだがね。ルールはルールだ。仕方がない」
さあ、行きなさいと、私を促す。
解放された私は、もどかしくどこか切ない気持ちを抱きつつも、激しいプレイで破けたりほつれたりしている下着を身につけ、畳んでおいた青いワンピースを着た。
ベッドに横たわったご主人さまが私を見ている。そう。もう終わったのだから、ご主人さまじゃない。なのに……。
ベッドから降りたその人が近づいてくる。そして私の胸元に、白いカードを差し込んだ。
「やはり、私はきみが欲しい。プライベートの主従契約をきみと。連絡を待っている」
熱のこもった声でそう言った。
なんと答えたらよいのかわからなかった。だから「ありがとうございました」と、深くお辞儀をし、豪奢な部屋をあとにした。
四宮教授がくれたカードは、やはり名刺だった。
「Frauはゲストと一緒に朝を迎えてはならない。それがルールだ。だからきみを帰す」
そうおっしゃり、緊縛を解いた。
「私に言わせれば意味のない馬鹿げたルールだがね。ルールはルールだ。仕方がない」
さあ、行きなさいと、私を促す。
解放された私は、もどかしくどこか切ない気持ちを抱きつつも、激しいプレイで破けたりほつれたりしている下着を身につけ、畳んでおいた青いワンピースを着た。
ベッドに横たわったご主人さまが私を見ている。そう。もう終わったのだから、ご主人さまじゃない。なのに……。
ベッドから降りたその人が近づいてくる。そして私の胸元に、白いカードを差し込んだ。
「やはり、私はきみが欲しい。プライベートの主従契約をきみと。連絡を待っている」
熱のこもった声でそう言った。
なんと答えたらよいのかわからなかった。だから「ありがとうございました」と、深くお辞儀をし、豪奢な部屋をあとにした。
四宮教授がくれたカードは、やはり名刺だった。