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奴隷館 Crime d’amour〜Mの肖像
第18章 エピローグ〜それぞれの日常へ
部屋の中が明るい。時計を見ると、八時を少し過ぎたところだった。四時間ほど眠ったことになる。窓の向こうの空は灰色だ。その灰色の空の下の湖面も黒く沈んで見えた。
髪を濡らさないようにアップにしてから、もう一度シャワーを浴びる。バスルームから出てからだを拭き、新しい下着をつける。新しい白いブラウスを着て、黒いタイトスカートを履く。洗面所の鏡に向かい、メイクを仕上げ、髪を直す。
この館では個室への食事のサービスは無い。ディナールームでビュッフェ形式の朝食を提供しているけれど、あくまでもゲスト向けのサービスだ。そうでなかったとしても、女が使うのは大変に気が引けた。だから身支度を終えたら"問診"を受けたのちに、帰るだけになる。
忘れ物がないかを確かめ、部屋を出た。スーツケースを転がしながら長い廊下を歩き、エントランスへ向かう。途中で誰にも会わなかった。
「おはようございます」
仄暗いエントランスホール、黒いハイカウンターの後ろにいるその人へ挨拶をする。
「おはようございます。末永さん」
支配人の香山さんが鋭い視線を向けてくる。
「チェックアウトをお願いします」
髪を濡らさないようにアップにしてから、もう一度シャワーを浴びる。バスルームから出てからだを拭き、新しい下着をつける。新しい白いブラウスを着て、黒いタイトスカートを履く。洗面所の鏡に向かい、メイクを仕上げ、髪を直す。
この館では個室への食事のサービスは無い。ディナールームでビュッフェ形式の朝食を提供しているけれど、あくまでもゲスト向けのサービスだ。そうでなかったとしても、女が使うのは大変に気が引けた。だから身支度を終えたら"問診"を受けたのちに、帰るだけになる。
忘れ物がないかを確かめ、部屋を出た。スーツケースを転がしながら長い廊下を歩き、エントランスへ向かう。途中で誰にも会わなかった。
「おはようございます」
仄暗いエントランスホール、黒いハイカウンターの後ろにいるその人へ挨拶をする。
「おはようございます。末永さん」
支配人の香山さんが鋭い視線を向けてくる。
「チェックアウトをお願いします」